E言葉

第五列

『新・平家物語』を読んでいて、平家が落ちていった後にも平家びいきの者が都から姿を消したわけではない…というような意味合いで、「五列的」という表現が使われていた。 意味が分からなかったので調べてみたら、こういうことらしい。 第五列(だいごれつ、…

「筐底(きょうてい)」

「筐(きょう)」というのは箱のこと。電化製品の外枠や入れ物、フレーム等のことを「きょうたい」と言ったりする、あれは漢字で書くと「筐体」となるらしい。 で、「筐底」とは文字通り「箱の底」という意味。秘蔵というほどの意味で「筐底に秘めた」といっ…

a liquid lunch

「リキッド・ランチ」…ゼリー状の栄養ドリンクのことではない。アルコール飲料中心のランチのことを、パブの国イングランドではそう呼ぶらしい。こんな呼称があること自体、ステキというか何というか。 最近こそリキッドランチをたしまなくなったが、東京に…

「花意竹情」

今日も旅先で一人過ごす夜。兼ねてから調べておいた、地元では一番美味しいという蕎麦屋に行ってみた。 にぎやかな県道から一本入った道にある、小ぢんまりとした構えのお店。 案内されて座った席の壁には、「花意竹情」の軸が掛けられていた。「花の心、竹…

「諸悪莫作 衆善奉行」

明けましておめでとうございます。本ブログをお読みの皆様、本年もどうぞよろしくお願いいたします。 私の今年の座右の銘は「諸悪莫作衆善奉行(しょあくまくさ・しゅぜんぶぎょう)」としたいと思います。 唐代の詩人としても名高い白居易(白楽天)は仏教…

「気ぶっせい」

下に書いた『いつか王子駅で』という本のなかで出会った言葉。これまで聞いたことがなかった。 辞書で調べてみたら、「気詰まりなこと、気に障る様。『気塞い(きぶさい)』がなまったもの。用例:知らない人ばかりで─だった」ということらしい。また、一緒…

「をば」

ある人が、「○○を」と言えばいいところで「○○をば」と話しているのを耳にした。話していたのは80歳ぐらいの左官工のおじいさんだったのだが、とても上品な感じがした。 今度どこかでこの言葉をば使ってみよう。

西施乳(せいしにゅう)

中国で「ふぐの白子」を指す言葉だとか。清朝の満漢全席を再現したテレビ番組を録画で見ていたら、メニューの名前で出てきて、妙に感心してしまった。なかなかエロティックで文芸的な表現だなあ。 西施とはもちろん中国四大美女の一人、「顰に倣う」のあの西…

「むまそうな 雪がふうはり ふはりかな」

言葉というか、小林一茶の句。 現代仮名遣いにすると「うまそうな雪がふうわりふわりかな」ということで、「美味そう」という表現と、「ふうわりふわり」というオノマトペが、想像力を刺激する良い句だと思います。

櫛比(しっぴ)

櫛(クシ)の歯のようにぎっしりと隙間なく居並ぶ様子のこと。 「マンションの櫛比する団地」…とかそんな感じで使うといいかも。

いなたい

先日某所で「いなたい」という言葉を使って、そんな言葉聞いたことがない、意味がわからないと言われました。 私の感覚では、「泥臭い」とか「田舎臭い」、「くたびれた」という意味で使う言葉で、大体「いなたい感じの男が…」とか、「いなたい音楽のかかっ…

泣く子と地頭には勝てない

…ありましたね、こんな言葉。「地頭」なんて単語、十数年ぶりに聞いたよ。 社会とか日本史の時間以外で、日常の中でこの言葉を使っている人を、生まれて初めて目にしました。 この言葉の意味は、「子供と同じくらい地頭(役人)には理屈が通らない」というこ…

昧爽(まいそう)

夜明け、未明のこと。まだ暗くて爽やかな空気…という、なにやらすがすがしい印象。

微醺(びくん)

ほのかに酔うこと。ほろ酔い。

好角家

相撲(角力)好きのことを、「好角家」というらしいですね。今日初めて知りました。 …というエントリを書いてみたら、すでにはてなキーワードに入っているほどの知名度でしたか。まだまだ知らない日本語があるなあ。 で、この「好角家」というキーワードをた…

生と死から最も離れた体

昨日読んでいた某誌のなかで、とある女性がこのようなことを言っていた。 30代の体は、生まれたばかりのときと寿命で死ぬとき、どちらからも最も離れている体。 過ぎ去ったもの、これから迎えるものを、どのように受け止めていくか? まあもちろん今この次の…

鞠躬如(きっきゅうじょ)

「鞠(きく)」はマリ、「躬(きゅう)」は体躯。読みは音便して「きっきゅう」。 マリのように体を縮こまらせて敬い畏まる様、あるいは精一杯気を遣い労力を尽くすことを言うのだとか。主に「鞠躬如として○○する」といった感じで使う。 今度どこかで使って…

夏炉冬扇(かろとうせん)

夏の炉・冬の扇…ということで、「役に立たないもの」のたとえ。 「夏炉冬扇のごとし」とかいうふうに使うと、かっこいいかも。

妍(けん)を競う

美しさ、あでやかさを競うという意味。「美女たちが妍を競っている」…などという使い方。

浚渫(しゅんせつ)

本を読んでたら、久々に意味がわからない…どころか、読むことすらできない言葉に遭遇。堅い本は最近あまり読まないからなあ。 漢和辞典で調べたら、「川底の土を掘ること、」だそうな。「浚」も「渫」も水底の土をさらう意だそうです。

径庭(けいてい)

上記の『問題な日本語』は、辞書の編集者が執筆している割には、全体的にやさしい日本語で書かれていて読みやすいのですが、一箇所だけ堅い言葉が使われていて、気になりました。それがこの「径庭」。 辞書で調べてみると、 「径」は小道、「庭」は広場の意…

赤文字系

今日初めて知った言葉、「赤文字系」。 赤文字とは、ファッション雑誌の名前のことです。『JJ』『CanCam』『ViVi』『Ray』といった大学生からOL1、2年生を対象とする雑誌のロゴが、みんな赤であることからこう呼ばれるようになりました。…

仄聞(そくぶん)

仄か(ほのか)に聞くこと。漏れ聞くこと。なんか隠微な感じがしますね。 「このまえ仄聞したんだけどさー」みたいな感じで、ぜひ使ってみてください。

「助六」

会社で夜食に「助六」(いなり寿司と太巻きのセット)を頼んでいる先輩がいた。なんであの取り合わせのことを「助六」と言うのだろうと疑問に思い、その場で先輩たちと調べた(ググった)。即解決*1。ご存じ無い方もいるかと思いますので、まとめておきます…

迂愚(うぐ)

世間の事情に疎くて愚かなこと。 世事に通じるのが賢いことだとは思いませんが、いわゆる学者バカとか井の中の蛙だとかに対する警告として使うことが多いようです。 どうでもいいけど、シンニョウの点が二つの「迂」の字って、JIS漢字では表記されないのかな…

page turner

ついつい次のページをめくりたくなるような、そんな面白い本のこと。

なつい

「懐かしい」という意味だそうです。笑った。

女ごころと春の空

知人からこんなメールをもらいました。 嘘か真か知りませんが、「男心と秋の空、女心と春の空」っていうとか言わないとか。 女性は気が変わりやすいながらも段々気持ちが熱していくのに比べて男性は段々冷めていくからだって。 って、人間の殆どが含まれます…

忖度(そんたく)

人の心を推し量ること。「土を喰う日々」に出てきました。 昨今の様々な出来事について、いろいろ思うところはあるけど、遺族の気持ちを忖度すると迂闊なことは言えないですわ。

口福(こうふく)

魯山人さんが著書の中で多用。口の福=幸福ということか。美味しいことは良いことだ。