「花意竹情」

今日も旅先で一人過ごす夜。兼ねてから調べておいた、地元では一番美味しいという蕎麦屋に行ってみた。
にぎやかな県道から一本入った道にある、小ぢんまりとした構えのお店。
案内されて座った席の壁には、「花意竹情」の軸が掛けられていた。「花の心、竹の情け」…googleで検索してみたところ蘇東坡の詩の一節らしいが、元の詩が分からないので詳細は不明。「魚心あれば水心」ということだろうか(多分もう少し高尚な意味だと思う)。


お店自慢のだしまきたまご(2人前1,050円〜)が絶妙な甘さ&辛さで、ついつい杯が進む。八海山を冷やで2合スススッと飲み干し、いよいよ頼んだせいろ蕎麦の美味かったこと、美味かったこと。久しぶりに江戸前の角が立った蕎麦を食べることが出来た。
(新潟の「へぎそば」はあれはあれで美味いが、蕎麦の味はほとんどしない上に、どこの店もお出汁がてんでダメ。)

またこのせいろ(何故か直接ざるで出てくるため、蕎麦の水気で机が水浸しになる)が、お酒をきれいさっぱり洗い流してくれる清冽な味なのだった。

春待つ宵 水に流れし八海山


ほろ酔い加減でお勘定を払うべくレジに向かうと、帳場の横っちょに某幸福のサイエンスの人とその奥様(?)の本が並べてあったのを見て、やや萎えた。