カクタニ・ミチコの謎

先日も書いたのですけど、「Sex and the City」のシーズン5で、本を出版した主人公キャリーが恐れおののいていた書評家「カクタニ・ミチコ」。それがなんと実在の人物だったということが、つれあいのタレコミで判明!
10回くらいセリフに出てきたので、架空の人物にしてはヘンだなあ…とは思っていたのですが。

「全米一の影響力を持つ書評家ミチコ・カクタニは謎の日本人女性」
http://members.aol.com/oharakay/kakutani.html
(「ニューヨーク文学散歩」さんより)

これを読むと、ミチコ・カクタニ(Michiko Kakutani)さんはニューヨーク・タイムズ紙で20年もブックレビューを担当しているベテラン書評家で、かなり厳しい評価を下すことで有名な方なのだとか。出版人に恐れられている一方で、素顔があまり知られていない謎の存在だそうです。
父上は「角谷の固定点定理」*1で知られるイェール大学の角谷静夫教授ということですが、そう言われても(苦笑)。…って、角谷静夫さんははてなキーワードになってる! 私が無知なだけでしたか。

出版記念パーティーに顔を出したり、編集者と付き合ったりということも一切しない。これは本を出す側と仲良くなると批判しにくくなるから、ということなんだろうか。潔いとは思うけどスゴイ意志の強さを感じる。今までも、カクタニさんの書評でけちょんけちょんに書かれた作家が激怒して、「どこがどう面白くないのか言ってみろ」と新聞広告まで打たれたり、あちこちで怒りを買っているようだが、絶対に応じない。この業界の暗黙の了解では、本の発売日になるまで書評は載せない、というのがあるんだけど、カクタニさんはしばしば「掟破り」をして本が出ないうちにネガティブな書評を出してしまうことも。

これは凄いですね。
ドラマの中で、キャリーはこの人(?)に、ある意味褒められてましたから、まあ良かったほうかも。

*1:私なんかは「何だよソレ」、と思ったのですが、つれあいによると「数理経済学ではマスト」な定理だとか。