超常現象は世につれ 世は超常現象につれ

「たけしの超常現象特番15周年スペシャル」を録画でじっくり見た。これを見ないと年末年始気分が盛り上がらない。


この番組を見ながら思ったのだが、超常現象というのは常にメディアの進歩とともに変遷してきたのだな。
もともとこの手の不思議な現象は口承というか口コミを通じて静かに伝えられたものだったが、「外科医の写真」として有名なUMAネッシーの写真はすぐさま全英に新聞で広まったし、いわゆる「ロズウェル事件」として知られる「UFO墜落事故」は米空軍のプレスリリースの訂正に作為を感じ取った新聞報道により火がついた。

カメラの一般家庭への浸透とともにUFOやUMAの目撃情報が加速度的に増え、新聞や雑誌がそれを拡散した。いわゆる「心霊写真」ブームも、素人が手軽にスナップ写真を撮れるような時代ならではのものである。やがて、例のビッグフット映像のような8mm・ビデオ映像が一般的となり、そしていまや携帯動画とSNSが拍車をかける時代。


ただここまで簡単に拡散ができるようになるのと反比例して、なんというか超常現象の「ありがたみ」みたいなものがどんどん薄れていっているような気もする。おまけに昨今ではいくらでもデジタルで修正・捏造ができるのだから。