広島:ふくべ三

唐突だが、所要で広島を訪れた。実は今日はつれあいとの6回目の結婚記念日だったのだが…ごめんなさい。
広島空港からバスで約45分、広島駅前で下りると、ロータリーに路面電車がたむろしていた。広島には、10年ほど前に1度だけ来たことがある。当時会社に入って2年目くらいだった私は、知人もいない広島の夜、その出張のために新調した革靴が合わず、靴擦れで痛む足を引きずってすぐにビジネスホテルに投宿し、翌日も仕事が終わるとすぐに帰ってしまった。
今回はそのリベンジというわけではないが、広島の繁華街をたっぷり堪能することにした。


今回お邪魔したのは、繁華街の中心からはやや離れた横川一丁目にある「ふくべ三」という手打ち蕎麦のお店。一緒に誘った人たちも「広島で蕎麦?」と不審がっていた。私自身初訪問だったが、これが大当たりだった。
路面電車の通りから一本裏手に入ったところに、小さく「手打そば」の置き行灯。入り口から裏口までうなぎの寝床のように土間が伸びており、開け放した扉から店内に軽く風が吹き抜けていた。一歩足を踏み入れた瞬間に、「これは絶対良い店だ」と予感。
お店の人に勧められるままに、太刀魚、きす、地あじの刺身、地あじのヅケ、鴨汁、蕎麦味噌、あさりの酒蒸し、だし巻き玉子などをつぎつぎと平らげる。
 
 
 

日本酒は幻の銘酒「ソガ・ペール・エフィス」のJとJ1を飲み比べ。長野県のワイナリーが作っている変り種の日本酒で、聞いたことはあったが実際に店に出ているのを見たのは初めてだった。


それはさておき、〆の蕎麦。

汁が少しとがった感じで、もう少しまろやかに甘かったらなお良かった。麺は蕎麦の実のゴリゴリ感の残る細切りで、私好みの食感だった。