博多:蕎食いまとみ

昨夜に引き続き、博多の蕎麦屋探訪。今日は「お酒と酒肴が充実している」という触れ込みの、蕎食(そばぐい)いまとみを訪れた。
夕方から振り出した雪の中を、繁華街の中心から少し外れたお店まで。九州まで来て吹雪に遭うとは思ってもみなかった。
体を温めるべく、地酒を注文。土佐しらぎくと、王禄と、あとなんだったっけ。
隣の客が、蕎麦のかえしを使った鴨鍋というのをつついていた。ご主人の説明いわく「1時間煮ても味は変わらない。鴨は生でも食べられるくらいの岩手の上等な鴨を、レアで食べるのが一番美味い。お好みで柚子胡椒を」とか。私もご相伴に預かりたいところだったが、鴨鍋は前日までの要予約だった。残念。
蕎麦は、私好みの細く角が立ったきれいな麺を、これも私好みに小さな盛り2つに分けて出されてきた。つまり、私好みの美味しいお蕎麦だった。
雪の夜に一人でふらりとやってきて、酒三合を空けた客を珍しく思ったのか、「蕎麦がお好きなんですね」とご主人から話しかけていただいた。酒肴の充実ぶり、蕎麦の見事さなどから、てっきり関東の蕎麦屋ででも修行されたのかと思ったら、「ずっと博多で独学でやってきた」とか。
お店の壁に掛かった「吉祥不二」と書かれた富士山の磊落な絵が気に入った。
(後で調べたら、書家の佐藤勝彦氏の作品だったらしい)