田中角栄記念館

柏崎から下道を新潟市へ戻る途中、西山というところで「田中角栄記念館」という看板を発見。そういえば角栄氏はこの辺りの出身なのである。昼食もまだだった我々は「レストランもあります」という文句に釣られて、興味本位でその記念館へ寄ってみることにした。

右手前にある平屋の建物が田中角栄記念館。意外と小さいのである。左手奥の建物は「西山ふるさと館」というコミュニティホールで、様々な集会やコンサートなどが開かれているようだった。

そしてこれが看板に書いてあった「レストラン」こと「角さんの台所」。中身は何のことは無い、パーキングエリアの食堂と同じようなもので、食券制のメニューはカツ丼、のっぺ汁定食、おにぎり、ざるそばしかない。相当ガックリしたが、カツ丼とおにぎりを注文してつれあい、愛娘と3人で分けて食べる。
気を取り直して記念館の方へ行ってみたが、こちらも見るべきものは少ない割に入館料は大人1人400円を取られた。展示品は角栄氏の自宅にあった美術品と、自筆の書の類。書についてはちょっと驚くほどの達筆だったが、「誰でも読める字しか書かない」というポリシーのため楷書しか書かなかったそうだ。
あと角栄氏は一級建築士の免許を持っており、その免許証も展示されていたが、それを入れたパスケースに、中央競馬会の馬主章も一緒にくっつけてあったのが興味深かった。そういえば角栄氏の父親は、当時まだ関屋にあった新潟競馬場に出入りしていた博労だったという。


映像ホールで、角栄氏が存命中にきれいに建て直した西山の生家で撮影されたインタビューを見たが、「今でも小さい頃に食べていたものが好物」と言って、母親の作ったのっぺ汁や小千谷の鯉こく、マタタビ、クマの胃(?)などを食べていると語っていたのが面白く感じた。
こちらに住むようになって2年が経つ今にして聞けば、あの独特のダミ声のイントネーションは、(当たり前の話だが)完全に新潟なまりなのである。