吉川英治記念館

新・平家物語』も14巻まで読み終えて残り2巻。それを記念してというわけでもないが、思い立って青梅にある「吉川英治記念館」へ行ってきた。
吉川英治が戦時中に疎開先として住んでいた邸宅を改造したもので、書斎をはじめ往時の部屋が見られるほか、生原稿やゆかりの品物などが展示されている。
敗戦のショックからしばらく筆を執らなかった氏が、昭和25年にようやく重い腰を上げて書き始めたのが、戦いを繰り返す人間の愚かさを描いた『新・平家物語』だった。その執筆に取りかかったときも、ここに住んでいたそうだ。


この季節に相応しい、吉川英治の川柳を2句。いずれも直筆の軸(達筆!)が展示されていた。

年忘れ おまえは帰るおれは寝る
元日や ことしもどうぞ女房どの


帰り際、係りの方から記念館の庭で採れた柚子を分けていただいた。…ということは往時の吉川英治も手に取った柚子かもしれない。

家に帰ってから早速柚子湯に使わせてもらった。どうもありがとうございます。