山都:そば伝承館

山都に入ってまず向かったのが「飯豊とそばの里センター」。ここには山都蕎麦の情報が集められており、蕎麦屋マップなども入手できる。売店では「こね鉢」や「のし棒」、「蕎麦切り包丁」、さらには蕎麦湯を入れる「湯桶」まで、かなり本気度の高い充実した蕎麦関連グッズも販売されていた。
資料館の資料によると、山都は豊富な伏流水、冷涼な気候、霧の発生による昼と夜の激しい寒暖差…といった気候風土が蕎麦作りに適しており、江戸中期には全域で蕎麦栽培が行われていたそうだ。主食として食べられたほか、年中行事や祝宴の振る舞いにも広く用いられたそうだ。

ご覧の通り、山都の蕎麦屋は「要予約」が多いのである。普通の民家が蕎麦を提供しだしたのがもともとだったようで、その意味でも事前に連絡しないで突然訪れても、「今日は作れない」となるようだ。

その「そばの里センター」の真向かいにある「そば伝承館」にて、山都蕎麦とファーストコンタクト。

シンプルなおろし蕎麦。味も至ってシンプル。出汁は甘くて濃い目。蕎麦湯は蕎麦粉を追加したトロリと濃い目のもの(私好み)。以前も書いたが新潟のふのりつなぎの蕎麦に辟易している私には、このスタイルで出てくるだけで僥倖に思えるのだが、観光客目当ての施設の蕎麦なのでまあ可もなく不可もなくといった感じ。