新潟市美術館:岡本太郎の「藝術風土記」

で、古町近辺に行ったそもそもの目的というのは、新潟市美術館で行われている「岡本太郎の『藝術風土記』」展を見ることだった。
これはもともとは神奈川の川崎市岡本太郎美術館に所蔵されている、岡本太郎が雑誌の連載のために1950年代に撮り溜めた日本各地の風景写真を借りてきて構成した展覧会。私はこれらの作品を、かつて川崎市岡本太郎美術館を訪ねた時にも眺めたし、2006年1月15日には恵比寿の東京都写真美術館で、同年9月17日には七尾市美術館で、それぞれ見ている。
それにつけても、何度見ても不思議なパワーを感じるのが太郎写真。もともと自分の作品に活かすために撮っているためかもしれないが、画面そのものに欲が無く力が抜けているくせに、パッと撮ったスナップ写真とは明らかに一線を画しているのだ。もちろん、焼付けはプロの職人さんがやっているようだし、フィルム何百本も撮った中から選りすぐった写真だから優れていて当たり前なのだが、それはそれとして。


そんな太郎作品には目もくれず、愛息は美術館の入り口で見つけたゴーオンジャーのチラシを食い入るように眺めていたのが、とどのつまり最も印象に残った…。