「トロイ」

美女ヘレンを巡るトロイとギリシア連合軍との戦いを描いた歴史大作。
ギリシア的というか三島由紀夫言うところのアポロン的肉体美がやたらと強調される映画で、アキレス役のブラッド・ピットをはじめ男がやたらと裸になる作品だった。女性はあまり脱がなかったのに対して。
全体としては戦いのシーンだけが印象に残って、その背景にある人間ドラマが薄っぺらく感じた。壮大な叙事詩（の一部）を切り取ったものだとしても、もっと現代的なアレンジを加えても良かったのではないだろうか。ただ物語をなぞっているだけでは面白くない。
昔の戦争の作法というか、どんなに激しい戦闘をしている最中でも、両軍の将が「今日はここまでにしておこう。続きは明日だ」と言って引き上げてしまったりするのが面白かった。礼節を重んじるというか。

どうでもいいけど、この映画を見ていて昔あったファミコンのソフト「半熟英雄」*1というのを思い出した。ゲームの舞台となるのは古代ギリシアで、それこそこの映画に出てきたヘレンだのオデュッセウスだのパリスだのが登場人物だったので。

*1:私がやったことがあるのはファミコン版だけだけど、はてなキーワードによると、最近でもPS2などでシリーズの新作が出ているみたい。