「ドーン・オブ・ザ・デッド」

ドーン・オブ・ザ・デッド ディレクターズ・カット [DVD]
ちょうど1年前の今頃見た*1ジョージ・A・ロメロ監督の「ゾンビ(Dawn of the Dead)」のリメイク版。
それまでゾンビといえば運動神経が損傷しているため(?)動きが鈍いというのが定説だったのが、ダニー・ボイル監督の「28日後…」で「全力疾走をするゾンビ」という新機軸が提案された。本作品のゾンビもその流れを汲んだ、新世代の「走るゾンビ」。その辺がオリジナルのファンには受け入れられなかったようだが、私は普通に「怖いな〜」と思って楽しめた。
あとロメロ監督版は「消費社会への批判が込められている」と読み取られ賞賛されていたのに対し、本作はその辺の問題意識が低い…とこれもオリジナルのファンから批判されているようだ。でもまあもともとロメロ監督も「別にゾンビ映画で社会批判をする気なんてなかった」と言っているし*2、そういう深読みはしたい人が勝手にすればいいのだから、それでリメイク版を責めるのはお門違いというものだろう。
ということで、力を抜いて普通に楽しめるゾンビ映画の秀作だったと思うが、ただ2点だけ気に入らなかったのは、ゾンビの赤ちゃんが出てくることと、エンディング。この2箇所は後味が悪かったな〜。

*1:2006年7月17日の日記参照。

*2:2006年7月8日の日記でこのロメロ監督のコメントを引用しています。