『物陰に足拍子』

物陰に足拍子 (第2巻) (角川文庫)物陰に足拍子 (第3巻) (角川文庫)物陰に足拍子 (第4巻) (角川文庫)
この前第1巻を読んだ内田春菊さんの『物陰に足拍子』、残り3巻全部を買ってきて、一気に読む。
感想を一言で言うと、やっぱり…「暗い気持ちになりました」かなあ。
最終的には、主人公ミドリの中で折り合いがついた感じになってるんでまだ良いんだけど、なんか…救いがないというか。「真夏の火の玉」の話とか。兄との近親相姦的関係とか。


正直に言って、私自身は「鳴かぬなら鳴かしてやろう」的な人間なので、ミドリみたいに受動的な感覚には、共感しづらいものがあります。
家庭の事情とかそういうのは誰にでもあるので、あえて考える気はありませんけど。
とはいえ、繰り返しになりますが、このマンガには既にして内田春菊さんの抱えるほとんどの主題が内包されていて、なんか集大成って感じがしますね。