『茶の精神』

茶の精神 (講談社学術文庫)
裏千家15世家元の千玄室氏が著した茶道のこころの書。
茶を飲むという行為自体は世界各地で行われていますが、日本の茶道は独特の精神世界を展開している点で独特であると説かれております。茶の湯の歴史を、中国の「茶仙」陸羽から説き起こし、平安時代から栄西の「喫茶養生記」、安土桃山時代の「闘茶」、村田珠光、武野紹鴎を経て、裏千家の祖・千利休までを概観。
陸羽の『茶経』の概説などは面白く読めたのですが、中世から近代までの解説があまりにかいつまんだものなので、ちょっと物足りなく感じました。

いちおうこれで「この秋、食に関する本を読む」キャンペーンは終了です。