「シャンハイ・ナイト」

ジャッキー・チェンとオーウェン・ウィルソン主演の「シャンハイ・ナイト」という映画を見た。同じ2人が共演の「シャンハイ・ヌーン」という作品の続編なのだが、そちらは未見。
アメリカ西部で保安官をしているチョン（ジャッキー）の元に妹リン（ファン・ウォン）がやってきて、チンギス・ハンの時代より皇帝の証とされている龍玉が紫禁城から盗まれ、守衛を務めていた父が殺されたことを告げる。チョンは相棒のロイ（ウィルソン）とともにロンドンへ渡り、国際的陰謀を追いかける…というストーリー。実際の時系列と正しいのか知らないが、義和団、コナン・ドイル、切裂きジャック、シャーロック・ホームズ、チャップリン…そしてジョン・ウェインが一堂に会する無茶苦茶な話*1。
ハリウッド進出以降のジャッキー作品なので、アクションは正直物足りないものがあるのだが、傘を持って戦うロンドン下町のシーンはジーン・ケリーの「雨に唄えば」へのオマージュ。ジャッキーの古典映画への愛情はこの映画のエンディングにも如実に表れていて、少年チャップリンがジャッキーとともにアメリカはハリウッドにやってきて映画産業に就くことになるというのもそうだし、チョン・ウェインというジャッキーの役名そのものがジョン・ウェインへもつながっている。
この作品はジャッキーからハリウッドへのラブレターともいえるだろう。

*1:生まれた（発生した）順で並べると、コナン・ドイル＞切裂きジャック＞チャップリン＞義和団事件＞ジョン・ウェインという感じ。