『キオミ』

内田春菊ブームが到来の予感。エッセイ「もんもんシティー」を読んだことで、ちょっと火がついた。ということで「キオミ」という短編集を読みました。
小説ではエッセイのときほどの謙虚な文体ではないのですが、読点がなくダラダラ続く文章とか、独特の仮名遣いとか、内田さんの色は存分に出てますね。じつは小説のほうがしっくりきてる気もします。
内田さん自身、「主人公の女と自分が重ねて見られて困る」といった発言をしておられるようですが、そう思われても仕方ないくらいの、登場人物たちのディテールの明確さ。特に主人公の女性ね、妊娠とか堕胎とか女の生理に関する部分。「勃たなかった男」とか「シタダシレッテル」っていう短編なんか特に。妙なリアリティーが。
しかし内田さんの小説を読んでると、男ってほんと幼稚だなーって思いますねー。全然相手の気持ちを理解してあげようとしないっていうか。
ほんとあいすいません。(←不特定多数の女性への謝罪)