顔認識

「顔認識」無断で客撮影…首都圏の商業施設など
 通行人などの顔を自動判別する「顔認識」方式のカメラが増えているが、このうち首都圏の商業施設や大規模マンションの29台で、断り書きなしに撮影が行われていたことが読売新聞の調べで分かった。
 広告用ディスプレーに小型カメラを埋め込み、視聴した人の性別や年代を分析して顧客分析に利用するのが目的だ。設置業者は「個人を特定しておらず問題ない」としているが、専門家からは「ルール整備が必要」などの声が上がっている。
http://www.yomiuri.co.jp/net/news/20121128-OYT8T00862.htm

顔認識技術は、すべてのサービス業にとって今後新たなイノベーションを起こす可能性のある技術だと、個人的に思っている。現在サービス業ではポイントカードや会員証などで顧客管理をしているが、顔認識を利用すれば、会員登録というハードルをパスして来店する全ての顧客の購買行動が収集できるからだ。極端な話、いつも行っているお店に入った瞬間にカメラが顔を捉え、データベースを瞬時に検索し、「ようこそ、1ヶ月ぶりのご無沙汰ですね」なんて自動音声で声をかけられてもおかしくないわけだ。お得意様が来店したらすぐにマネージャーにアラートが入り、急いでお出迎えに行く…なんてことも可能だろう。
しかし、いわゆる会員カードやポイントカードにおいては、個人情報の利用制限などについて登録時に(一応)許諾を得ているのに対し、顔認識によるデータ収集は顧客からの許諾を得るステップは省略され、店や売り場に一歩足を踏み入れた瞬間から自動的に情報収集の対象となる。
店舗側は「個人情報とは紐付けされない性別や年齢のみの生データとして蓄積・利用している」と言うだろうし、またそうするべきだろうが、顧客側の抵抗感は大きいだろうな。先の例でいうと、顔…まさに「顔」なじみの店員から声を掛けられるのならともかく、機械が自動で「1ヶ月ぶりのご無沙汰ですね」なんて声掛けしてくると、正直薄気味が悪い。


その一方で、いま現在すでに街なかには監視カメラが溢れているという事実もある。
最近は犯罪者の行動が街なかの監視カメラで捉えられていた…という映像をニュースなどでよく見かけるが、ああいうカメラで撮った映像データを誰がどう利用するかについては、どういうルールでどういう団体が規制するのだろうか?
顧客管理などのため蓄積しない、一過性の録画ならOKなのか?