『女はなぜキャバクラ嬢になりたいのか?』

女はなぜキャバクラ嬢になりたいのか? (光文社新書)
下流社会」でおなじみの三浦展氏による、現役キャバクラ嬢および予備軍へのインタビューをもとにした考察。
というか、実は考察部分にはあまり見るべきところはなく、「格差社会の広がり、雇用情勢の変化、女子(特に高卒以下の女子)がまともに正社員になれないという状況が、キャバクラ嬢になりたい女子を増やしている」「いわば、これは下流社会の事例研究である」「キャバクラで働けるうちはワーキングプアにならない。緩衝材の役割を果たしている」といった具合で、割と浅い感じ。
インタビューやアンケートなどの元データは興味深く読んだ。「男性には初めから冷めていたが、キャバクラで働き始めてからさらに冷めて、人を信じなくなり本音は言わなくなった」とか、「お年寄りから文句を言われる介護の仕事と違って、お客が自分にチヤホヤ優しくしてくれるので、非常に癒されます」とか、「みな欲で動いていることがよくわかりました。汚いな、と。」とか。
まあこのインタビューやアンケート自体、統計的には微妙なサンプル数であり採取法なのだけど。