『「超」整理法3 とりあえず捨てる技術』

「超」整理法〈3〉 (中公新書)
温泉からの帰り道でササッと読んだ。
「押出しファイリング」技法について語った第1作に続き、第2作目では時間の整理法について語られている(らしい。読んでいない)。そして本作では「捨てる技術」。
要約すると、ウィンドウズのデスクトップでいう「ごみ箱」のように、とりあえずいらなくなった書類を形式上「捨てる」仕組み(バッファー)を作り(実際には捨てない)、必要な書類群とは分けておくことにより、机の上の整理ができ必要な書類の検索スピードが上がる、という話だった。バッファーに溜まった書類は後で古いものから選別して捨てていく。
これと似たようなことは、私もすでに実践していた。私は書類でもメールでも電子ファイルでもとにかくすぐに捨ててしまう癖があり、時間がたってから「あの書類どこいった?」なんて話になって困ることが何度かあった。そこで机の上とメールボックスとPCのデスクトップ上に「とりあえず保存」ボックスを作り、本当にいらない紙屑や賞味期限の切れた書類以外は、そこにとりあえず入れておくことにしたのだ。
実際には「とりあえず保存」ボックスを引っかき回して書類を捜す…なんて事態はほとんど起きないのだけれど、何かあったらあそこを探せばいいという心理的な安心感が得られるのは大きい。


そんな「捨て魔」の私だが、本だけは増えていく一方でなかなか捨てられない。この件についてはつれあいにいつもチクチク言われているのだが、彼女には私と同じように「本は捨てられない」という野口氏の、以下の一文をぜひ読んでもらいたい。

 書店で本を購入しても、すぐに読む暇がないので、棚に入れたまま忘れてしまうようなことも多い。しばらくしてから棚を見ると、「こんな本もあったのか」と発見することがある。これは、実に楽しいことだ。
 書斎の壁が書棚になっており、そばにロッキングチェアが置いてあるとよい。こうした部屋で、気ままに書棚から本を取り出して読むのは、多分人生の最高の悦楽であろう。

全く同感なのである!