能登:藤瀬の霊水

父方の祖父の四十九日のため、能登へ来ている。
祖父の家の近くに「藤瀬の霊水」としてちょっとだけ有名な清水が湧き出ている。夕餉を作るときにここの水でお米を炊きたいという母の頼みで、弟と一緒に23リットル入りのポリタンクを持って、そこまで行ってきた。


この清水は、能登で最も歴史を持つ「座主家」の当主が神経痛に悩んでいた折、夢枕に月光観音が現れて「裏山の水を飲めば治る」と告げられ、実行してみる不思議にも痛みが治まった…という由来を持つ霊水。
しかもこれが江戸や室町時代の話ではなく、昭和54年の話だというのだからなんとなく実効性もありそうな気になるのか、最近割と人気の霊水となっている。


私と弟が水を汲みに行った際も、ポリタンクを何十個も積み上げて順に水を入れている一家がいて、聞けばわざわざ大阪から6時間かけてライトバンにタンクを積んでやってきたのだという。お孫さんのアレルギー体質が、この水を飲んでいるとおさまるのだとか…。ほんまかいな。