ヨーロッパ企画「Windows 5000」

仕事を早々に切り上げて、新宿シアター・トップスで公演のヨーロッパ企画Windows 5000」を見に行く。
芝居好きの友人の誘いで、何度かヨーロッパ企画の作品を見に行っているのだが、私の中では「この劇団の公演は何があっても見に行きたい」…という位置づけになっている。面白くて、しかもチケット代が破格に安いのだ。今回も2,800円だったかな?


今回の「Windows 5000」は近未来が舞台。人工衛星から(?)地上の家々の「窓」の中がのぞけるという「Windows 5000」なるソフト。役所の人間がこれを使い、とある撤去予定のスラム街の一軒を覗いてみると、そこには様々な住人たちが実に奇妙な暮らしをしていた…というプロット。
シチュエーション・コメディというか、ほぼ全編にわたって「役所の人間」役の2人が、舞台の上で繰り広げられるスラムの住人たちの生活風景に、ひたすらツッコミを入れていくという構成。
空間をムチャクチャに切り取った狭い部屋の数々と、そこに住む奇妙だけどどこか自分の知り合いにいそうな住人たち。無気力だがバイタリティーには溢れている。「なんでこんな暮らしをしてるんだろ?」と思って見ていたら、ラストで「そういうことだったのか」と納得。


そんなに笑えたキャラではなかったのだが、もっとも興味深かったのは、電脳世界に引きこもっている「サイバー」というニックネームの人。まあ昨今ではよくある人物設定とは思うのだが、ラストで「遠足」に出かける時に、彼が唯一荷物として外に持って出たのは「ハードディスク」だった。そこに関心を覚えた。