「忍者武芸帖 百地三太夫」
年明け最初の映画鑑賞は、真田広之のデビュー作「忍者武芸帖 百地三太夫」。ジャパン・アクション・クラブの精髄とも言えるカンフーアクション時代劇。
甲賀者の不知火将監(千葉真一)の裏切りで暗殺された伊賀の百地三太夫。一人落ちのびた遺児(真田広之)は中国に渡りカンフーを体得。隠し金山の謎を刻んだ短刀を巡り、豊臣秀吉の手先として働きながら天下を狙う不知火は追っ手を放つ…。
服部半蔵や石川五右衛門なども絡み、講談本のような展開に軽快なアクションシーンがよくはまっている。忍者同士の戦いなんかはJACならでは。ただ、やたらと真田広之が裸になって筋肉美を現す演出にはちょっと笑った。仲間が処刑され、悔しさのあまり焚き火の前で急にモダンダンス(?)を踊り出すシーンなんか、その白眉。
なんか演技が下手なヒロインだなあと思って見てたら、蜷川幸雄さんの姪御さんだった。それに対し、中国人のカンフー使いアイレン役の志穂美悦子さんが、容姿・体さばきともに美しくて惚れ惚れした。
そして、小沢白雲斎という武芸の達人役で登場する丹波哲郎の怪演…はいつものことだけど。
『わが酒の賛歌』
昨年末に訃報が届いた、知の巨人コリン・ウィルソンの著作。『アウトサイダー』や『オカルト』など、B級ニュース的な方面に強い印象のある著者だが、酒に関する著作もあると聞いたことがあって、図書館で探してかりてきた(本書は現在は絶版)。
もともとビール党だった筆者だが、体重の増加(!)とちゃんぽんによる二日酔い問題を解決すべく、ある時期からワイン一辺倒になったと告白している。また、人類と酒との歴史を掘り下げてみてもその始まりは醸造酒であり、なかんづくワイン(の原形)は最も古い酒のひとつであるとして、本書の大部分のページもワインの歴史に割かれている。
ただ、古今東西の史料を渉猟しワインや酒について語るなかで、最後にはこんなことも書いていたのが印象に残った(ちなみに英国ではブルゴーニュ産をバーガンディ、ボルドー産をクラレットと呼ぶらしい)。
ワインを知るうえで大事な点は、知られていないクラレットを言い当てるということではなく、実際飲んでいるワインについて何かを知ることだ。何かを捜し求め、何かを期待することだ。
- 作者: コリン・ウイルソン,田村隆一
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我が家の年末年始
この年末年始は家族が二手に分かれて過ごした。私と子ども3人は12月30日から石川県の私の実家へ、つれあいは家で大晦日まで過ごし元日から3日にかけて育ちのふるさとである愛媛は松山へ。
つれあい抜きで子どもらとこんなに長く(と言っても5日間程度だが)過ごすのは初めてだったので、どんなものか…と思ってはいたものの、意外と普通に過ごせたなというのが実感。とくに、いま4歳の次男がもっと寂しがるかと思ったのだけれど、案外けろりとしていた。
さて、子どもらと私は能登の父方の実家で大晦日から正月を過ごし、元旦に粟津温泉で母方の祖母らと合流し一泊、温泉を堪能して今日東京に戻ってきた。今年もおせちは新潟のホテル、イタリア軒さんのものを注文。昨年よりは豪華な気がしたのは、景気回復を反映してのものなのだろうか…?
同時上映
大晦日にNHKBSプレミアムで、「バック・トゥ・ザ・フューチャー(以下BTTF)」シリーズ3作を一挙放映していた。家で録画しているので、今度じっくり子どもらと一緒に見ようと思っている。
BTTFシリーズといえば思いだすのが、3作目をを見に行った夏の日の午後。それは確か中3の二学期の期末テスト明けの日だった。同時上映の「トレマーズ」も面白くて、なんというか開放感に満ちた午後だったのを今でも覚えている。
かつては、同時上映でときどきとんでもない映画にぶち当たることもあった。「ザ・フライ2」か何かの同時上映だった「乙女座殺人事件」とかは、日本で公開されるほどの映画にまさか退屈なものがあるだなんて思いも寄らなかった、まだ純真だった頃の私にはかなりの衝撃作だった(しかも英語タイトルを見れば一発で犯人が分かるという…)。
そんな同時上映だが、どうしてなくなったのだろうか? シネコン化が進んだ影響だろうか。あるいは1本あたりの上映時間が長くなる大作化の影響だろうか。
まあ今やっていたとしても、2本連続で見る時間はとても取れそうにないけど。
年頭所感
あけましておめでとうございます。
昨年から本ブログの更新をすっかり怠っていたため、定期的に見ていただける方も少なくなってしまったかもしれませんが、今年は個人的にもアウトプットを重視していきたいと考えており、その一環としてブログも最低1週間に1回は(備忘録的にも)更新しようと思っております。頑張ります。
訃報・大瀧詠一氏
昨年30日に、元はっぴいえんどの大瀧詠一さんが亡くなっていた、というニュースが年の瀬に流れた。
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私が最も好きな曲、「カナリア諸島にて」。
映画で振り返る2013年
相変わらずどうでもいい映画ばかり見た一年だったが、そんな中でも大きく変化があったのは、3人の子どもが全員幼稚園ないし小学校に通いはじめたため、平日昼間につれあいと封切り映画を見に行けるようになった点。おかげで何本か新作を劇場で見ることができた。
そんなこんなで今年は新旧あわせて71本の映画を見たようだ。その中から印象に残った映画をいくつか。
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