コロナ時代の観戦

スポーツイベントへの客入れが、徐々に再開され拡大しつつある。

大体のイベントは無観客ではじまり、ストリーミング中継などでの観戦がメインだったわけだが、最近では徐々に観客も入りはじめ、「5,000人以内」の制限がかかっていた頃は中継を見ていても「スカスカだな~」と思えたのが、昨晩のナイター中継なんかを見ていると「結構密だな~」という感じにまで戻っている。

コロナ前までの大観衆が近々戻ってくるのだろうか…というと、正直疑問に思う。みんなおっかなびっくり盛り上がるなんて、ライブの意味が半減だから。そういう意味で、昨今の客入れは、むしろ「それをネットで見ている観客への盛り上げ」の手段という意味合いを担わされているのかな、とも思う。ようするに、そこそこ入っているスタジアムの静かな「新常識の」応援をリビングで見つつ、「おお、盛り上がってるじゃん、これは酒が進むわ」というわけだ。

そんななか、面白いと思ったのは、アメリカのプロレス「WWE」でやっていた、「サンダードーム」という新しい観戦?方式。リングを取り巻く観客席の代わりにモニタが四面に配され、そこにファンたちが家で観戦している様子が映し出されるというものだ。

WWEオフィシャルサイトの「ThunderDome Frequently Asked Questions」によればいまのところモニタに映る権利は無料のようだが、この枠をチケットのように売れば「おれ昨日の試合でリングサイドに映ってたぜ!」というファン心理をくすぐる誘客もできそうだ。

実際、サンダードームで自分の顔が映ったことを興奮気味に語る少年の動画がアップされていた。


FRONT ROW EXPERIENCE In The WWE ThunderDome!!

リアルな指定席と違って30秒に一回とかで映される人が入れ替わってもいいわけだから、「チラッとでもストリーミング中継に映る権利を買う」と考えれば、意外と高く売れるのではないだろうか?

(コートが広い競技だとちょっとキツいかもしれないけど)