「ドラえもん のび太と奇跡の島〜アニマルアドベンチャー」

ドラえもん 映画ストーリー のび太と奇跡の島 (てんとう虫コミックススペシャル)
長男、長女とともにドラえもんの新作映画を見に行ってきた。
ここのところ昔の作品のリメイクが続いていたドラ映画だが、本作は久しぶりのオリジナル脚本ということで期待半分不安半分だったが、結論から言うと完全に期待はずれだった。まあ春休みのドラ映画に何を求めるかというのは、人それぞれだとは思うが…。そもそも春休み映画なのにも関わらず、なぜか夏が舞台で、カブトムシが重要な主題になっているのとか、どう考えても季節外れ感は否めなかった。
のび太がタイムスリップで現代へやって来た少年時代ののび助(パパ)と協力して、古代から現代までのさまざまな絶滅種たちを育てる島(奇跡の島)をハンターから守る話。タイムスリップのショックで記憶を失ったのび助が、自分の息子と知らずにのび太と協力して友情を育む…というところが最大のポイントだと思っていたら、その辺は割とあっさりしていて、むしろ「生命を大事にしよう」的な薄〜い方向に話が流れていって、興ざめだった。
そもそものボタンの掛け違えとして、自然淘汰による絶滅と、人間の活動の結果としての絶滅を、同じ土俵で語っていたのが間違っている気がする。
あまつさえ、途中でのび太が「ドラえもんの力を借りずに頑張る」的な場面があったのだが、代わりに伝説のカブトムシの力を借りて戦っているので、旧作には描かれていたのび太や他のキャラクターたちの「ほんのちょっぴりの成長」が全く感じられない。
とにかくシナリオがアレな上に「ドラえもん」としてもスムーズでない。書いた人はドラを読んだことがあるのかな? と思うくらい。


…ということと別に衝撃を受けたのが、のび助の少年時代である30年前(!)にさかのぼった場面転換で、「♪あー 青春の風に 裸足で青い スイートピー」という明らかに聖子ちゃんパロディの歌が流れたこと。
つまり新作ドラえもんの世界で、パパは完全に私と同世代なのだ!