謎の果実「じゃばら」

たまたま耳にした「じゃばら」なる果物について。
先日姫路に行った際、ある人が冷蔵庫から怪しげなペットボトルを取り出して、明らかに自家製と思われるオレンジジュース様の液体を飲んでいるのを見て、「それは何ですか?」と尋ねたのが全ての始まりだった。
「これですか? “じゃばら”を絞って作ったジュースですよ」とその人は答え、花粉症などのアレルギー体質改善にとてもよく効くのだと付け加えた。「じゃばら」という語感からてっきり蛇の皮でも煎じた飲み物かと思ったのだが、どうやらそういう名前の柑橘類が、世界中で和歌山の山奥の村だけに自生しており、毎年ごく少量だけが市場に出回るのだという。
で、こちらがその「じゃばらの里」こと和歌山県北山村のHP。

じゃばらとは
じゃばらとは、ユズやダイダイ、カボスの仲間の柑橘類。ユズよりも果汁が豊富で、ユズやスダチとは違った風味があり、糖度と酸度のバランスのとれた、まろやかな風味が特徴です。「邪 (気)をはらう」ところからこの名前がつけられており、村では昔から正月料理にかかせないものでした。他地方で栽培されていないこともあり、じゃばらは「幻の果実」と呼ばれ、最近は花粉症にも効くといううわさも広まり、現在最も注目されている果実です。
じゃばらは昔から北山村に自生しており、当初それほど注目されておらず、原木の持ち主である福田国三氏が、小さい頃から慣れ親しんでいたじゃばらの味、香りが他の柑橘類よりも優れており、「じゃばら栽培は北山村を過疎から守る産業になりうる」として、村長や村議会に呼びかけました。昭和46年の秋、みかんの分類で有名な権威者田中論一郎博士に調査を依頼し、翌年の47年、現地にて花の分析など専門的な調査、研究の結果、じゃばらは国内はもとより世界に類のないまったく新しい品種であることが判明しました。更に、紀南かんきつセンターに依頼して成分の分析やその他の特性調査等を行いました。一方、味については料理の専門家に試食してもらい、たいへん高い評価を得ることができたので、同年の秋に規模を拡大しての栽培に踏み切りました。北山村は耕地面積が極めて少なく、産地化するだけの決定的な作物を見出せずにいましたが、8年を費やし、調査研究の結果、じゃばらを北山村の特産物として育てるという方向を定めました。料理研究家の土井勝先生にみていただいたところ、たいへん良い味をしている、それに種が少なく、果汁が多いので素晴らしいとの高い評価をうけ、NHKテレビ、フジテレビなどのテレビ番組でも取り上げられるようになり、その他新聞や雑誌にも載ったことで世の人々に知られることとなりました。昭和52年農林水産省に対して農産種苗法による品種登録を出願し、54年現地調査が行われ、種苗名称登録許可から一気にはずみがついたじゃばら生産は北山村の豊かな自然が生んだ宝です。
北山村(行政)

結局私自身は口にすることはできなかったが、それにしても気になる…。