『内側から見た富士通』

人に薦められて、城繁幸の『内側から見た富士通〜「成果主義」の崩壊』(ISBN:4334933394)という本を読んだ。よく知らなかったが、結構売れているらしい。
日本の電機業界のリーディングカンパニーだった富士通が、ほんの10年ほどで凄まじいほどの凋落振りを見せている。その背景には、もちろんITバブル崩壊の影響もあったが、最大の要因は日本の他の企業に先駆けて鳴り物入りで導入された「成果主義」という人事制度にあった、というのが筆者の指摘。
マネジメント能力を持たない管理職、学校教育の頃から競争に慣れていない日本社会。成果主義がうまく機能しなかった原因は、いろいろあるのでしょうが…。
自分の会社をひるがえって考えると、いろいろと思うところは多かったですよ、ええ。

ところでこの本、

「…当然、クライアントは、富士通に契約の白紙撤回 begin all over again を通告し、富士通は売上げどころか、損失 loss に対する弁済金 punitive damages まで支払う羽目になった。」

といった具合に、英語がやたらとちりばめられてるんですよ。どうもこの「光文社ペーパーバックス」というシリーズの特徴で、ようはビジネス英単語を勉強できまっせ、という趣旨らしいのです。最初はウザかったのですが、今は結構気に入って、各所でマネしてます。