2010-09-30から1日間の記事一覧

une mémoire privée

私は学生時代北摂の地方都市に住んでいて、そこで塾講師のバイトをしていたことがある。塾といっても個人が開いている小規模なもので、その経営者というか主催者が「梅若さん」という方だった。ご自宅の一角に小さな能舞台があって、そこを塾の教室として使…

『能楽への招待』

観世流シテ方の梅若猶彦氏による能楽の入門書。氏自身がロンドン大学で西洋演劇を学んだ経験なども踏まえ、簡潔でありながら先鋭的なところもある、なかなか興味深い本だった。 西洋演劇と能との対比で、形附(能の振付)は内面的で絶対的なものであるのに対…