愛玩動物の行方

英国の犬の繁殖に関して警鐘を鳴らすドキュメンタリーを見た。

BS世界のドキュメンタリー<シリーズ 動物と人間社会> 続・犬たちの悲鳴 告発から3年
http://www.nhk-g.co.jp/program/documentary/bs_worlddocumentary/058/

犬種の特徴をより強調するために、その特徴のある個体どうしでの近親交配が進んだ結果、さまざまな遺伝疾患や肉体的欠陥が恒常化してきているという。
たとえばパグなどは、愛嬌のあるへちゃむくれ顔を重視して掛け合わせを重ねるあまり、鼻腔がつぶれて満足に呼吸もできない個体も増えているとか。
こういった動物の品種改良に関する考え方というのは、(私のイメージでは)神を頂点としたヒエラルヒーの中で人間が完全に動物の上位にあるとする、キリスト教的世界観を持った社会(つまり西欧社会)のほうが、こうしたエクストリームなところまで平気で踏み込んでいきやすいような気がする。何でもかんでも宗教的に説明するのはアレだけど、輪廻転生を信じる東洋では、ちょっと抵抗を感じる空気がある(あった)のではないだろうか。
少なくとも私は、このドキュメンタリーで出てきた犬の品評会の出品者たちには、かなりの違和感を持った。