ウイルス談義

今朝長男が、「ウイルスは彗星が地球に持ち込んだものかもしれないという説があって、自分もそうだと思う」と言っていたので、それはとても興味深い説ではあるが、正しいかもしれないし間違っているかもしれない、と私の意見を述べておいた。
彗星がウイルスや生命体の起源や昆虫を持ち込んだという説があるのは知っているし、ロマンというか夢を感じる一方で、他人の説を盲信する危険性というのは、彼(長男)に知っておいて欲しかったのだ。
統計的推測以上の確信を得るには、実際に彗星のサンプルをとってくるしかない。しかし、地球上に生命やウイルスやその他もろもろを運んだ彗星が実在したとして、それはおそらくそのまま地球に墜落したと考えられるし、よしんばかすめていっただけだとしても、もう二度と太陽系に近づいてこないかもしれないし帰ってくるのは何千年先かもしれない。同じような成分を含んだ彗星は気が遠くなるほど分母が大きい確率で再び太陽系に接近することがあるかもしれないし、そんなことは二度と起こらないかもしれない。
そういう、「科学的・統計的におそらくそうではないかと推測されることでも、実証はほとんど不可能な推測」として上記の説を語るのはともかく、「そうなんだって」と上澄みだけを妄信する危険性というか安易さについて、私は教えたかったのだ。
小学校一年生を相手に、余計なお世話か。