『人事屋が書いた経理の本―MGから生まれた戦略会計マニュアル』

人事屋が書いた経理の本
思い立って会社経理のことをちょこっと勉強している。財務諸表の読み方とか。
で、この分野では古典と言われているらしい本書をとりあえず読んでみた。略語が多くて「これって何の略だったっけ?」と何度も戻ったりしつつ。
「簿記」という訳語は、英語の「bookkeeping」の音を真似て考え出されたものだとか、損益分岐点(Break Even Point)という考え方は1930年代*1にアメリカで考案されたとか。豆知識もちょこちょこ書かれていて飽きずに読めた。
おかげで、「IT企業はIPOで多額の資金を集めても、固定負債が大きくなるだけで財務体質としてどうなんだろうか」と常々疑問に思っていたのが、おそらくIT企業はそもそも固定資産が少ない業態だから自己資本が少なくてもよくて、むしろ問題は流動資産の比率をどう高めるか、つまりマネタイズの問題ってことね…などと浅い知識ながら考えてみられるくらいにはなった。


まあでもこういうのは、実際に数字をいじってみないと頭に入ってこないな。それも3、4社比較してみてようやく腑に落ちる気がする。

*1:意外と最近なのだ。かつては固定費が少なかったから、損益分岐点なんて問題にならなかった、つまり売れば売っただけ儲けがでたってことか。