未来へのサウダーデ

私の好きな小野リサさんが音楽のルーツを求めてポルトガルを訪れる…という番組が、BSプレミアムで放映されていた。

旅のチカラ「二つの祖国を結ぶ魂の歌 小野リサ ポルトガル」
世界各国の歌をボサノバでカバーしてきた歌手の小野リサが、生まれ故郷のブラジル音楽のルーツであるポルトガルを訪問。感情を表に出さず淡々と歌うボサノバに対し、港町で生まれた感情を露にする「ファド」という音楽を通して、その背景にある人々の歌への思いに触れる旅。

ポルトガル語圏には、「サウダーデ(サウダージ)」という独特の感情があって、それがボサノバの根本にもなっているのだけれど、かつて大航海時代に世界を制した海洋王国ポルトガルにそのルーツがある…というのはなかなか興味深かった。
この言葉は、日本語では通例「郷愁」とか「哀愁」などと訳されるのだけれど、番組に出てきたポルトガル人歌手いわく「未来へのサウダーデ」という感情もあるそうで、それはずばり「生き抜くこと」だと言っていた。


全然関係ないけれど、昨日6歳になったばかりの長男が、今日「人はみないつか死ぬ」という事実に何かの拍子で行き当たったらしい。夜、眠い目をしてメソメソしていた。
彼にこの「未来へのサウダーデ」という言葉を贈ろう。