シマコー話

新装版 課長 島耕作(8) (講談社漫画文庫)
課長編、完結。

「大丈夫よ。島さんがご一緒でしょ。あの人には不思議な運のようなものがあって、いつのまにか物事がうまく運ぶんだもの…」

…とか、自分で言ってりゃ世話無いな。
もともとの連載の完結だったので、典子ママと島耕作とのちょっとロマンティックな追憶場面でのフィナーレ。課長編以外のシリーズは、次へ続くことが決まった上での完結なので、ここまできれいな終わり方はしていない。

「付き合った男がどんどん出世してゆく。それを横から眺めるのが銀座の女の楽しみでもあるのね。新聞とかテレビとかで顔を見る度に、私の前じゃ子供だったくせになんて思うの…」


部長 島耕作(1) (講談社漫画文庫)
で、部長編突入。
島さんは課長時代はブリーフ派だったが、部長になって出向した頃にはトランクス派に転向している…。
ある登場人物の台詞。

「目の前の難問をとりあえずクリアしてだましだましやってゆく…それがわしの人生哲学ですわ」

島さんは違和感のある目つきで見ているのだけれど、これってある意味真実だよな。島耕作の登場人物の中で、一番共感できた台詞だ。
それにしても、中沢さん裸踊りの原因となったハツシバのカレンダーが、部長編であっさり「ある年にやめた」とか言われてる。しかも中沢さん本人の口からサラリと…。こういう行き当たりばったり感が、部長編以降どんどん加速していく感じで、ヤングから通して読んでいく時に非常に残念。