採用活動の虚実

NHKでやっていたヒューマンドキュメンタリー「こうして8人が選ばれた」という番組を、興味深く見た。

800人を超える受験者から、採用されるのはたった8人。社員130人ながら、中国水ビジネスで躍進し、就職希望者が殺到する大阪のプラントメーカー・ナガオカ。一度は倒産したこの会社を、見事に再建した社長の三村等さんは、「将来を担う人材は社長が選ぶ」という信念のもと、説明会から最終面接に至るまで学生と直接向き合う。学歴不問、外国人にも門戸を開くという、その採用面接に完全密着。震災後の就職戦線の実態に迫る。

中堅企業ナガオカの社長さんが自ら熱心に新卒者を口説いておられた。それに対して新卒者たちが、ウブというか無知というか、私から見たら失礼極まりない態度で面接を受けているのが印象的だった。誠意をもって当たってくれている採用担当者に対して、あまりにも誠意のない態度。自分も新卒当時はあんなものだったのだろうか…。
ただ、社長さんの言っておられた「規模の小さい企業だからこそのスピード感、将来性、自由度」みたいな話は、正直学生さんにはピンとこないのではないだろうか? 
あの社長の熱意・口説きが響くのは、むしろ大手に入って数年経験を積んだ人材だと思う。ナガオカの三村社長は、どんどん魅力的な人材を巻き込んで集めれば(引き抜けば)いいと思う。