「アルプスの若大将」

アルプスの若大将 [DVD]
しばしの独り身も今日で終わり。明日は鳥取に妻子を迎えに行く。みんな一緒に新潟へ帰ってくるのは、木曜日だけど。
ということで独身最後の夜に家でソファに寝っころがりながら、ダラダラと「アルプスの若大将」を鑑賞。

京南大学の学生・田沼雄一(加山雄三)は、教授のお供で行ったスイスで、パンナムに勤める日本人女性・澄子(星百合子)と出会う。ローマでも再会した2人は、互いに好意を覚える。
やがて日本支社に転勤となった澄子と東京で三度再会した田沼。スキー部のエースでもある田沼を追いかけ、澄子は青大将(田中邦衛)の運転で苗場国際スキー場を訪れるのだが…

映画の冒頭でスイス、ウィーン、ローマロケを敢行。

ローマでの場面は、ちょっとした「ローマの休日」ふう。ロケは多分1日か2日で終えたのだろう、物凄く手抜きだったけど、一応要所要所は押さえていた。

スイスでは、ツェルマットのゲレンデを颯爽と滑る若大将の姿も見られる。なんでも加山雄三は国体に出場したほどのスキーの腕前だそうで、この映画のスキーシーンはほぼスタントなしで撮影されたという。
時代時代の滑りの流行もあるのだろうが、加山雄三のパラレルターンが、ザッザッとエッジをきかせたものではなく、妙にフラフラなよなよしているのが興味深かった。滑りながら「ヨーロレイヒ〜!」と叫んでいる人も初めて見た。
あとパンナム(パン・アメリカ航空)がタイアップした作品だけあって、移動の際は常にパンナムの飛行機が映し出され、澄子の上司として当時のパンナム極東地区広報担当支配人だったデビッド・ジョーンズ氏もカメオ出演。例の大相撲千秋楽での「ヒョーショージョー」の朗読場面もチラリと出てきた。あの人、パンナムの偉い人だったのか。

1961年度の夏場所から1991年夏場所まで、大相撲本場所において優勝力士に対して送られるパンアメリカン航空賞を贈呈する役を担当。羽織袴で登場し、高らかに「ヒョー・ショー・ジョウ!」と読み上げただけで客席から拍手・喝采が上がった。各本場所の地域方言を使ったユニークな表彰状朗読や、それに続くパンナム提供の巨大な地球をかたどった優勝トロフィーの贈呈は、相撲ファンに非常に喜ばれた。トロフィーの重さによろける姿さえユーモラスで(一度落としてしまい、北の湖にたしなめられた事もある。その後はトレーニングを積み、呼出しのサポートを断り最後まで自分で持ち続けた)、長きに亘り千秋楽の表彰式に無くてはならない存在であった。(中略)
表彰式ではいかにも外国人然とした日本語で読み上げを行っていたが、実際の日常では非常に流暢な日本語を話した。反面、やはりお茶目な面はあったらしく、輪島大士の表彰の際に名前をど忘れし、「あんた誰だっけ?」とこっそり尋ねたというエピソードが残されている。またパンナム社内で再三栄転の話があったが、大相撲表彰式を続けたいために断り続けたと伝えられている。
パンナムの経営難によって最後の贈呈となった1991年夏場所の「ヒョー・ショー・ジョウ!」のあと、土俵上で挨拶を行った。この挨拶は予定されていたものらしく、中継時にアナウンサーが「ご挨拶があります」と告げ、挨拶終了までそのまま放映した。(中略)
MBS世界まるごとHOWマッチ」の初期に解答者として出演していた。
デビッド・ジョーンズ (パンアメリカン航空) - Wikipedia