バブルの鎮魂歌は「Can't Take My Eyes Off You」だった…。

昨夜放送されたNHKBSハイビジョン特集「シリーズ・青春が終わった日 バブル鎮魂歌(レクイエム) 〜ダンスフロアに消えた青春〜」という番組を見た。


バブル期のディスコブーム時代に青春を送った現在30代後半から40代前半の男女が、「黒服の青春」、「VIPルームの青春」、「お立ち台の青春」、「アッシーたちの青春」、「DJブースの青春」、そして「蚊帳の外の青春」として、それぞれの立場であの時代を振り返るトークを中心に構成された番組。
言ってみればバブル世代のオナニー番組なのだが、「いまだから何の衒いもなく話せる」といったくつろいだ雰囲気のトークが非常に面白かった。
当時バラバラの立場にいた人たちがバラバラに語っているようでいて、それぞれのトークが有機的につながっており、「あの頃のディスコ(マハラジャ)」の雰囲気を知らない私でも立体的にイメージが沸いてくる、よくできた構成になっていた。

この番組一番の名言…「女に対する租庸調」。


私はバブルの頃は地方都市の中高生だったので、本当のイケイケの雰囲気を知っているわけではない。しかし、たとえば音楽などはこの頃に自覚的に聞き出したためか、この時代のディスコ音楽(いわゆるユーロビート)が、何故だか無性に聴きたくなることがある。刷り込みではないが、この頃の音楽が私の原体験になっている。
番組でもいろいろと懐かしい音楽が流れていた。Dead or Alive「Turn Around and Count 2 Ten」とか。
そんな中、「バブル鎮魂歌」と題したこの番組の最後に流れたのは、The Boys Town Gangの「Can't Take My Eyes Off You(君の瞳に恋してる)」、そしてマドンナの「Crazy For You」だった。


NHKのことだから、あと2回くらいは再放送すると思うので、バブルを知っている人も知らない人も、機会があればぜひ見て欲しい。哀愁を感じるとともに、何だか知らないけど励まされた気分になれる、よい番組だった。