ただ野球で勝っただけ。

id:frenchballoonさんのところに書いてあった、鹿児島工業中迫監督の言葉。

 全国高校野球選手権大会で19日、早稲田実に敗れた鹿児島工のナインは試合終了後、甲子園球場近くの宿舎に戻った。中迫俊明監督(47)は早速ユニホーム姿の選手を大部屋に集め、「君たちはただ野球で勝っただけ。人生の勝利者ではない。あしたから一高校生。謙虚に学校生活を送ってほしい」と戒めた。
 3年生に対しては、「この夏を一生の財産として、いい社会人になってください」とはなむけの言葉を贈った。「おまえたちのおかげでここまで来られた。素晴らしい3年間だった」と続けたところで言葉に詰まった。
 “泣き虫先生”を「おーっ、おーっ」と冷やかす選手。ところが、監督が涙をこらえて再び話し始めると、選手たちも次第にしゃくり上げ始めた。
南日本新聞8月20日付記事

後半の美談は蛇足にも思えるが、公立校ながら準決勝で優勝校に敗れる大健闘をした部員たちに対し、「君たちはただ野球で勝っただけ」という言葉は重い。
今年の高校野球にまつわるエピソードで、最も心を動かされた。