「父、帰る」

父、帰る [DVD]
私が北海道出張から帰ってきたので…というわけでもないが、「父、帰る」という映画を妻子とともに見た。
2003年ヴェネチア国際映画祭金獅子賞・新人監督賞などを受賞した作品。


ロシアのとある町で母、祖母と暮らす兄弟のもとに、家を出ていた父親が十数年ぶりに帰ってくる。兄はおぼろげに父の記憶があるが、弟のほうは全く記憶にない。突然帰ってきた父親になんとなく馴染めない兄弟だったが、父親は2人を連れて旅に出る。


監督のアンドレイ・ズビャギンツェフはこの作品で映画監督デビューだったそうだが、それまではCMの世界で活躍していたのだとか。いま世界的に、CM畑出身の監督というのは多くなってきているが、まさか元社会主義国家のロシアでもそんなことになっているとは。
全編をとおして、「一こま一こまで魅せる」CM出身監督らしい、どこを切っても絵になるカットの連続だった。
しかしそれら以上に深く印象に残ったのは、エンディングで流れるモノクロのスチール画像。これが非常に感動的で、心を打たれた。
いつかは私もあんな写真が撮れるようになりたいと思った