『出身県別 日本人の性格と行動パターン』

出身県別 日本人の性格と行動パターン―同じ日本人でもこんなに違う! (講談社プラスアルファ文庫)
現在進めている企画のための勉強で、こんなしょうもない本を読んでいる。
初版が発行されたのが1973年というだけあって、かなりコチコチな内容になっており、47都道府県別の県民性解説についても、「イメージだけで言ってるだろ」的なものが多い。
実際のところ、ほとんど参考にならなかったが、一つだけ「なるほど」と思ったのは以下のくだり。

 ある地域から一人の成功者が出ると、私たちは彼がその地方全体の性格を代表しているように思いがちだが、それはむしろ例外である。社会的に有名になった人の大部分は、地方性から脱落したり、積極的に地方性を放棄しているので、成功を通して地方性をさぐることは誤りをおかしやすい。成功者・有名人にはその地方性と相反する性格の持ち主が多いことを忘れてはならない。

…だったら表紙に並んだ思わせぶりな有名人たちは何なのだろうか。


そもそも「県民性」といっても廃藩置県以後、移動が自由になって100年余。日本国内の時間距離はどんどん短縮されている。血液型や星座よりはマシな指標なのかもしれないが、あまりアテにならんのは確かだ。
まあ、あくまでネタ的なものとして。


世界各地でも、こういう「地方ごとの人間性」みたいな話はさかんに聞く。ローマとベネツィアナポリは違うぜ、とかそういうの。みんな昔は別の国だったし。日本の藩制も近いところがあるかも。