サリンジャー

いま、サリンジャーの『フラニーとゾーイー』を読んでいる。野崎孝さんの訳文にメロメロ。
サリンジャーと言えば、なんと言っても野崎氏の『ライ麦畑でつかまえて』。「つかまえて」という止め方からして既に絶妙。
フラニーとゾーイー』についても、はすっぱなフラニーの口調や、野崎さんならではの筆致が光っている。「天才少年少女たちのその後」というモチーフは、映画「ザ・ロイヤル・テネンバウムズ」を彷彿とする。


知人から、サリンジャーノルマンディー上陸作戦に参加していたとか、フラニーやゾーイーを含むグラース一家は他のサリンジャー作品にも度々出てきていて、これらを一括して「グラース・サーガ」という呼び方がある、ということなどを教えてもらった。実は、そんなことも知らなかったのだ。