『人間失格・桜桃』

ISBN:4041099102
夏の終わりとともに太宰治ブーム到来。
角川版のこの文庫本には、檀一雄氏による解説がついているのですが、若かりし頃の太宰との交友が描かれていて、興味深かったです。意外と男性的な人だったようですよ、太宰さん。

人間、失格。
もはや、自分は、完全に、人間で無くなりました。

この読点の打ち方がEですね。堕罪の(おっと、いきなりなんちゅう変換じゃ)…太宰の文章で、時おり唐突に単語数個だけで一行になってる部分が見られるのですが、そういうところは深い。要チェキ。
人間失格」執筆のきっかけとなった精神病院入院の時期には、この作品の母体は「HUMAN LOST」という題名だったそうです。HUMAN LOSTねえ…。「Paradise Lost」が連想されますね。