みそぱん

今週末も岩手を再訪。隅田川の桜も散りはじめ、芭蕉の言うところの「弥生も末の七日」の心持ちか。

…前途三千里のおもひ胸にふさがりて、幻のちまたに離別の泪をそそぐ。
行春や鳥啼魚の目は泪
(「おくのほそ道」)

先週訪れた蕎麦居酒屋も再訪。店のスピーカーから流れるジャズに聴き入り、ジャズの妙はアドリブ、そして料理の妙もアドリブ、激しいアドリブもあれば静かな即興もある…などと夢想。冷めた湯豆腐と醸造アルコールの組み合わせにもまた、再現不可能な即興があるのではないか。隣の酔客のたわごともまた、今宵を彩る即興なのだ(自分自身のたわごとも)。


岩手の隠れた名物「みそぱん」を買って帰る。お土産屋さんとかではなく、普通のスーパーでどら焼きやなんかと並んで売られているもの。あとで食べてみた感想としては、ぎゅっと詰まった小麦粉に甘い味噌醤油のたれがかかっていて、群馬の「焼きまんじゅう」と似ているという印象。