「少林寺2」

「三十六房」シリーズもそうだったが、「少林寺」のほうも一作目は割とシリアスだったのに対し二作目はコメディタッチ。
ライバル関係にある武当派と少林派の二つの家族が、力を合わせて盗賊集団に立ち向かう話。剣術の武当派を伝える家族には女子しか生まれず、家長は49歳の妻に「男の世継ぎが生まれるまでもう一人だけ頑張ってくれ」と拝み倒す。一方の家族は、少林寺で修行した兄弟が盗賊たちに荒らされた村から拾った孤児たちを育て、拳法の鍛錬をしている。だが長年の男やもめに疲れ、武当派一家の姉妹たちを嫁にもらうべく懇願するのだが、なかなか許してもらえない。そこへ盗賊集団が姉妹強奪と復讐を兼ねて、武当派と少林派を仲違いさせて一方を追い出す計画を立てる…。

原題は「少林小子」というだけあって、今回は少年少女がフィーチャーされている。リー・リンチェイは兄弟の一番上という設定で、これはかなり無理があるのだが、なんせ少年たちが圧倒的な身体能力と無邪気な演技で存在感抜群なので、主役を完全に食っている。
武当派の姉妹vs少林派の少年たちの試合のくだりなど、コミカルではあるが技は本物。感心した。私は「少林寺」よりこっちのほうが好きだなあ。