コスモアイル羽咋

石川県羽咋(はくい)市はUFOで町おこしをしている奇妙な自治体なのだが、そのシンボルとも言えるのが「コスモアイル羽咋」という施設。NASA特別協力(?)のもと、UFOや有人ロケット等に関するさまざまな資料を集めた施設で、プラネタリウムも併設されている。
その筋のマニアには割と有名な施設で、私も存在自体は昔から知っていたものの、金沢を離れて大阪に住んでいた学生の頃に作られたのと、地元では「かなりショボい」という噂が流れていたため、実際に訪れたのは今回が初めて。
ところで、そもそも何故羽咋市がUFOで町おこしをしているのか、説明が必要だろう。それはここでUFOの目撃が多発しているからではなく*1、著名なUFO研究家の出身地であるからでもない。この地に伝わる昔話「そうはちぼん伝説」に由来しているのだ。

昔々、羽咋の北にある眉丈山の中腹を、夜な夜な怪光を発して「そうはちぼん(シンバルのような形の仏具)」が飛んでいた。また、眉丈山のあたりには「ナベが空から降ってきて人をさらう」という神隠しの話が伝わっており、さらに正覚院というお寺に伝わる「気多古(けたこ)縁起」という巻物には、神力自在に空を飛ぶ物体が登場する。

これらの話から、大昔には羽咋にUFOが飛来していたのかもしれない…ということになり、「羽咋市はUFOの町」ということになったのだそうだ。



エントランス前にはマーキュリー型のロケット(上部は本物)がズドーンと佇立している。その後ろに見えているUFO型の建物がコスモアイル本体。

「墜落したUFOの破片(?)の模型」など、しょうもない展示物が漫然と並んでいる。なお月探査ロケットの類がやたらと展示されているのだが、これは実物にかなり忠実に作られたレプリカだそうだ。この辺がNASA監修なのかな。

有名な「エイリアン解剖ビデオ」の再現フィギュアを前に、やや顔色を失っている愛娘。

ここコスモアイルでは、「UFO国際会議」なるものも開かれたことがある。これはそのときの報告書。一冊1,500円くらいで売店で売っていたが、さすがに買うのは思いとどまった。

FBIやアメリカ連邦政府の機密ファイルの写しも豊富にファイリングされている。真剣に資料をひもとく愛息の図。

有名な「ドレイクの方程式」があしらってあったり、ふとした装飾にも割と凝ったところがあって、マニア心をくすぐる。
これでもうちょっと売店のグッズが充実していれば、言うことないんだけど。


どうでもいいけど今度元X JAPANのTOSHIがここでトーク&ライブをやるそうだ…。

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このコンサートが、これからのまちづくりを考える「きっかけ」になりますように・・・

UFOとTOSHIのコラボレーション。実に興味深い。

*1:「目撃が多発しているからではなく」と書いたが、コスモアイルに寄せられるUFO目撃情報は年々増加している…という話が地元紙「北國新聞」に載っていた。ただこれは来館者の申告なので、羽咋での目撃情報とは限らないし、そもそも情報自体が適当に書かれたものかもしれない。