指先の棘

仕事が終わる頃、つれあいから電話が。
「帰りに茄子を買ってきて。煮浸しを作ってあげるから」
自転車の帰り道に商店街の八百屋に寄った。店頭に並んでいた袋入りの茄子を手に取ったら、お店のおばさんが「そっちの箱に入ってるお茄子のほうが美味しいよ。畑でもいできたばっかりだから」とアドバイスしてくれた。箱に山ほど入った地の茄子は、ひとつひとつは小ぶりだったがピカピカに光っていた。大き目のものを選っていると、棘が指先に刺さって、思わず手を引っ込めた。
5つ100円で買った地物の茄子は、その1時間後には煮浸しになって、すりおろした生姜とともに私の胃袋の中へ。棘はまだ左の人差し指に刺さったままだ。


などというとりとめのないことを書いていたら、日付がいつの間にか変わっていた。よしなしごとを書き綴っているうちに、今年ももう半分が終わったことになる。