「Right here, Right now」/Jesus Jones

ジーザス・ジョーンズ。マンガ「ツルモク独身寮」で知って、中学〜高校時代にかけてかなり聞き込みました。1990年の曲。このスケーターっぽいファッションも懐かしい。
彼らの「デジタルサウンドとロックの融合」というスタイルは当時はとても斬新だったのですが、数年後に始まったブリット・ポップの波に乗り切れず、いつの間にか消えていってしまいました(調べてみたら現在もまだ本国イギリスで細々と活動しているようです)。
「10年早かった」とも「時代の徒花」とも言われている彼らですが、なんだかんだ言っていま聞いてもそんなに古く感じないのは評価できると思います。

A woman on the radio talks about revolution
when it's already passed her by
Bob Dylan didn't have this to sing about you you know it feels good
to be alive


I was alive and I waited waited
I was alive and I waited for this
Right here, right now, there is no other place I want to be
Right here, right now, watching the world wake up from history (*)


I saw the decade in, when it seemed the world could change
at the blink of an eye
And if anything then there's your sign of the times


I was alive and I waited waited
I was alive and I waited for this
Right here, right now

(*)repeat

冒頭の、「ラジオで女が革命を過去のこととしてしゃべっていた」という一節がズキンと胸に響きます。
曲の発表された年を考えると、これは1989年のベルリンの壁崩壊に触発された歌詞なのでしょうが、1991年にはソビエト連邦も崩壊するなど、この頃は本当にあっという間に「冷戦構造」が瓦解していった時代でした。まさに「at the blink of an eye」。
みんなが「watching the world wake up from history」して、90年代が希望に溢れたものになると思っていた、そんな時代の空気が満ちています。


Jesus Jonesのどのアルバムだったか、ライナーノーツに「マイク・エドワーズ(Vo)は大の自転車好きで、自宅に呼んだタクシーには楽器やパソコンだけを乗せて、自分は自転車に乗ってスタジオまで通っていた」という話が書いてありました。
通勤時間に街中をチャリンコで走っているビジネスマンを見るたびに、何故かこの話を思い出します。