雛流し

すでに「春爛けた」といった気候だが、実は今日は陰暦でいうと三月三日、桃の節句だった。
今日は愛息をつれあいの実家に預け、毎年この日に「流し雛」の行事をやっている、鳥取市の用瀬(もちがせ)町に行ってきた。
http://www.infosakyu.ne.jp/motigase-s/


「流し雛」とはその名のとおり雛人形を川に流す行事。一年間家に飾っておいた雛人形を、「桟俵(さんだわら)」という藁を編み込んだ器に入れて穢れとともに川に流し、来る一年の無病息災を祈るお祭りである。


桟俵と雛人形作りを無料で教えていたので、私も作ってみた。
まずは藁の束を真ん中で結び、片方を開いて立たせ、もう片方も開いていく。

開いた藁の真ん中に丸い板を釘で打ちつけ、板の縁に沿って藁を編み込んでいく。

一周したところで丸い板を取り、余った部分を結わいて形を整えるとこんな感じ(ちょっといびつ)。

これに、折り紙と紙粘土と爪楊枝で男雛と女雛を作り、桟俵に入れて完成。


用瀬の町はこの日、各戸ごとに玄関先に雛飾りをして公開していた。昔は「雛荒らし」と言って、こうした一軒一軒を女の子たちが訪れて回り、ちょっとしたお菓子や食べ物なんかをご馳走になる光景が見られたそうだ。ハロウィンみたいな感じか。



昼過ぎに流し雛の神事が始まった。まず神職祝詞をあげ、桟俵に乗った雛を流した。

その後、竹内鳥取市長と「流し雛レディー」の2人が。

続いて地元の用瀬小学校の子供たち。

さらには地元の幼稚園の女の子たちが晴れ着姿で。


…どうでもいいけどものすごい数のアマチュアカメラマンたち(私も含め)。川の左側の岸の列はすべてカメラを構えた人たちである。

直前になって報道の腕章をつけた人が割りこんできたのに対し、アマチュアのおじいさんたちが「こっちは何時間も前からここにいるんだ!」と激昂。場所取りのケンカが起きていた。