「里見八犬伝」

里見八犬伝 [DVD]
前にBS-iで放送していたのを、HDDに録っておいたものを見ました。子守の合間合間に。
監督が深作欣二。主演が薬師丸ひろ子真田広之で、味方役に千葉真一志穂美悦子京本政樹寺田農など。敵役に夏木マリ(豊満な肉体を披露!)とか目黒祐樹とか成田三樹夫とか萩原流行とか。「ザ・角川映画」ですね。
滝沢馬琴の『南総里見八犬伝』を換骨奪胎したストーリーで、原作にはなかった静姫(薬師丸)というキャラクターを八犬士たちが助けて、里見家に恨みを持って地獄から甦った妖怪どもを倒す…というお話。


この映画、私はもう何回も(テレビ放映されたのを)見ているのですが、見るたびに強烈に印象に残るのが、真田広之演じる犬江親兵衛というキャラクターが、途中まで八犬士の証である宝玉を持っていないがために、他の宝玉を持つ八犬士たちからハブられるという設定。千葉真一演じる犬山道節が、「我らは皆、玉に導かれて静姫様のもとに集まった同士。しかし…」と言って親兵衛をにらむと、周りの八犬士たちも白い目で親兵衛を見るわけです。
最終的には親兵衛も玉を手にすることで、ようやく八犬士の一人と認められるのですが…。
この辺の同族意識というかムラ社会的な描写が、子供の頃からずーっと心に引っかかってます。玉を持っていようと持ってなかろうと、同じ志を持っているなら一緒に戦えばいいのに…。