「第一部・完」

毎週読んでいるビッグコミックスピリッツの今週号で、常に巻末を独走していた江川達也の「日露戦争物語」がいきなり終わっていた。
連載開始当初は主人公の秋山真之*1を軸にして、明治時代のさまざまな偉人たちを描く群像劇…になるかに思われて、期待して読んでいた。
それがいざ日清戦争がはじまったところで、地図のコピペや文章・擬音だらけのコマが多くなり、気が付いたら絵物語みたいになっていった。アシスタント無しで江川達也一人で描いていたそうなので、その辺の事情もあったのだろう。


今回の連載終了も、怒涛のごとき解説文章の羅列で、結局日清戦争すら終わらずに「第一部・完」。
スピリッツは毎週月曜日発行なので、まだギリギリ店頭に残っているのを見かけたら、ぜひその生き様(死に様?)を見てもらいたい。


どうでもいいけどこの「第一部・完」って言葉、好きだなあ。昔週刊少年ジャンプでよく見た覚えがある。
その辺については、はてなキーワード「打ち切り」が異様に詳しいので、参照のこと。

*1:日露戦争日本海海戦出撃の際「天気晴朗ナレドモ浪高シ」の電文を打った、日本海軍最高の参謀といわれている人物。wikipedia「秋山真之」によると、「Z旗の信号文「皇国ノ興廃此ノ一戦ニ在リ各員一層奮励努力セヨ」も彼の作である。」とのこと。この言葉、『まんが道』で足塚茂道の2人が締切前によく使っていたのを、今でも自分の仕事の締切が近付くたびに思い出します…。