選挙雑感

形の上では自民党が圧勝した。
郵政改革を踏み絵にした手法に賛否両論あるだろうが、それゆえの自民党の、というより小泉首相の勝利だったと思う。
民主党は、とにかく自民党の逆のことを言っているだけのように聞こえた。「政権交代」を連呼していたが、交代した後のビジョンがよくわからなかった。岡田代表の愚直なキャラも災いしたように思う。
Newsweek日本語版の先週号(9月14日号)で、世界各国の新聞記者が、今回の日本の選挙をどう見るか語ったコラム特集が組まれていた。それぞれのお国柄が反映されていて面白かったが、なかでも中國時報(台湾)の楊記者のこんな意見が興味を引いた。

 もっとも、日本の野党・民主党はすでに負けていると私は思う。岡田代表は完全なる敗者だ。彼は記者の目を見ようともしない。民主党が政権を奪取した場合の具体策も提示しないし、与党との差別化もできていない。
 一方の小泉は、PRにかけては最高だ。毎日報道陣と言葉を交わし、相手の目を見て話をする。身ぶり手ぶりも豊かで、演説の際は聴衆の反応をよく見ている。
 小泉は日本の政治に欧米の雰囲気を持ち込んだ。ついに日本の政治も日本社会のように面白くなってきたと思う。

最後の締めくくり方はよく意味がわからないが、岡田さんへの「記者の目を見ようともしない」という批判は、斬新だと思った。