アウェイ

中国で行われているサッカーのアジアカップ。日本チームへの中国人観客からのブーイングが凄い。最初見たときは「何で?」なんつって引いてしまったものですが。
いろいろな人がいろいろと言っているのを聞いていると、まあここ最近、中国において反日感情が高まっているのだそうです。本当かどうか分かりませんが。
しかし。
「スポーツだから気持ちよく爽やかに」という見方もあれば、「スポーツだから本音が言える」という見方もできると思います。実際に中国の都市部で普通に歩いてる日本人にブーイングが起きてるわけではないですし(ですよね?)。資本主義と共産主義(統制)の微妙な綱渡りを日々強要されている中国人の皆さんには、せめてスポーツの場くらい自己表現させてあげてもいいんじゃないかな、とも思い。
案外「スタンドでブーイング」というのも、中国の皆さんにとっては資本主義のステレオタイプと受け止められているのかも。ブーイングしてる俺ってロック?みたいなノリで。
だから自民党やなんかが「遺憾である」とか言うのは、一つのポーズとしては評価しますが、本当は空疎なことだと思います。
ただ、そういう半日感情があるというのは事実で、多分それは目覚しい発展を(常に矛盾をはらみながら)続けている中国という国が、発展の求心力として自国民に「愛国心」を植えつけてきた、その裏返しなのだと思います。過剰な愛国心が、他国を憎む態度を増長させてるっていうか。
そしてまた、ブーイングに対し「何で?」とか「むかつく」とか思っちゃう我々の姿は、日本人の政治的無邪気さ(…良く言えば)の裏返しなのだと思います。
別にアレなんですけど、まあ今後この問題の報道のされ方にも注意していきたいと思ってます。表面的な報道に終始して、ヘンな反中国感情が巻き起こらなければ良いのですが。

うーん、やっぱサッカーはワールドスポーツだなあ。